勢いに乗るっす、2回目のレビュー
勢いに乗るっすは過去に一度レビュー記事を投稿しました。
ですが、日付を見てみれば2019/03/20。
書いたのはもう一年以上前の事なんですよね。
ちょっと時間が経ったので見直してみようというのが今回またレビューしてみようの一番の理由です。
そしてもう一つ。
この勢いに乗るっすがより良く変化したのは、2019/03/04のバージョンアップ、v1.30gです。
この時に追加されたEva(撤退)モードは本当に素晴らしく、リリースしたての頃よりももっと素晴らしいEAに変化したと記憶しています。
それから今現在までの期間にもバージョンアップは有りましたが、トレーリングストップ機能の追加や週末決済などの時間設定機能追加などの付加機能が主で基本的なロジックは変わってません。(GBPUSDのTP値が少し変わったくらいです)
ここで思ったのが、ロジックが変わっていないということでVer.upから今現在までの期間のバックテストを取ってみるとどうなっているのかを見てみるとフォワード的な感じで面白いかな?と思いました。
これがもう一度書くことにした理由の一つです。
最近は好調!ということもあり、結果は皆さんの予想通りなのですがお付き合いいただければ幸いです。
勢いに乗るっすを再びバックテストにかけてみる
まずはそれぞれの通貨ペア毎にバックテストして、いつものようにQuantAnalyzerにかけてみます。
<検証環境>
ヒストリカルデータ : デューカスコピー
バックテスト期間 : 2010/04/11~2020/04/11 (直近10年間)
ロット数 : 0.1
スプレッド : 変動
Tick Data Suite 使用
3通貨ペアそれぞれのバックテスト
それぞれの通貨ペアの結果は駆け足で行きますね。
EURUSD
GBPUSD
USDJPY
3通貨ペア全てロット0.1によるポートフォリオ
ここからが本番。
ロット数を0.1に統一して組んでみたポートフォリオのバックテスト結果です。
主な分析
profit($) | 11,674.31 |
トレード数 | 6,531 |
年間平均トレード数 |
653 |
年間期待収支($) | 1,167.54 |
リスクリワードレシオ |
0.31 |
PF | 1.27 |
DD $ | 689.94 |
DD % | 2.15% |
Ret/DD | 16.92 |
まずこのEAの特徴としてトレード頻度が高いというのがあります。
3通貨ペア合計ではありますが、年間平均トレード数653回というのはとても大きな数字です。
高頻度高勝率スキャルピングEAと言った感じですね。
平均負け金額は$33.39ですが、最大負け金額は$96.61と少し大きめなので、その点は頭に置いておいたほうが良いと思います。
月別の収支
月別の収支ですが、注目したいのは赤枠で囲ってあるところです。
前述のEva(撤退)モードが搭載されたv1.30g以降の期間を赤い枠で囲ってみました。
リリース後のこの期間、ロジックが変わっていないにもかかわらず非常に順調に推移していることが見て取れます。
2019/3月の途中にVer.up、2020/4月は途中までということで、2019/4月~2020/3月までの1年間を切り取って合計してみると、+$1,270.59。
月別の戦績は12戦8勝4敗で勝ち越し、最大の連続負け月数:2が2回。
この期間の最大DD$241(と含み損と証拠金)に耐えうる資金を置いておいて、何も考えずにそれぞれの通貨ペアをロット0.1ずつにして1年間放っておいたら$1,270勝ってた、ということになります。
ロット0.1でこうなる、ロット0.5なら、、ロット1.0なら、、夢は膨らみますね。
(あくまでバックテスト上の話です。実際は環境等により異なります)
思うに、これはリリース前の相場で考えられたロジックがリリース後の相場にも通用しているということではないでしょうか。
そう言うにはまだまだ期間は短いのかも知れませんが、1年間はかなりうまく行っている感じです。
リリースしたてで話題作!というEAでも素晴らしい作品は勿論ありますが、リリース後の実績があるとやはり安心できますね。
損益グラフ
損益グラフも月別収支と同様、Evaモード搭載以降にオレンジ縦線の目印を付けてみました。
2019年の前半はヨコヨコで進むものの、そこからは非常に順調に伸びています。
こうやって次々と最高利益を更新していくのは非常に気持ちが良いです。
そしてグラフの下の方、それぞれを構成している3本のグラフを見ていきましょう。
オレンジの線より右側では特に青い線のGBPUSDの伸びが素晴らしいですね。
真ん中の赤い線、EURUSDが横ばいでその差が詰まっているのがハッキリと分かります。
上の赤い線、USDJPYは2020年に入ってから順調のようですね。
分かりやすいようにオレンジの線、2019/03/04を起点にして拡大してみましょう。
うん、やはり青い線のGBPUSDが好調ですね。
時々ガクッと落ちる時がありますが、あっという間にリカバリーしてます。
そしてこの期間、3通貨ペアの全てでプラスになってます。
直近の伸びはどれも素晴らしいですね。
ちなみに、この期間に何があったかというと
・米中貿易戦争 (+トランプ大統領のツイートによる急変動)
・英・ブレグジット (メイ首相の辞任などかなり迷走)
・コロナショック (VIXがリーマン・ショックを超える)
と、かなり大きな出来事が目白押しの期間です。
この荒波を見事に乗りこなし、利益を伸ばしている勢いに乗るっす。
これは本当にスゴイと思います。
詳しい分析
ここは前回の分析とあまり変わらないですね。
曜日、トレード方向、月別、時間、どれも極端な偏りはなくバランス良く見えます。
敢えて見るとしたら左下の年別の収支でしょうか。
2020年は~4/11までのテストにも関わらず2019年の収支を既に上回っています。
2019年が不調だったのか、直近の相場がピッタリあっていたのか、或いはその両方か。
いずれにせよ最近の調子の良さがハッキリと見て取れます。
ここからマイナスになる月も勿論出てくるでしょうが、これは先が楽しみですね。
勢いに乗るっす、再レビューまとめ
2度目のレビューとなった今回はEvaモード搭載以降のバックテストの様子を中心に見てきました。
ここではバックテストの結果とは別に、実際に勢いに乗るっすを私が使ってみて思っていた事を少し書いてみます。
まず、撤退のロジックがあるEAというのは非常に有り難いもので、TPSLや経過時間に到達するまでポジションが切れないEAよりも全般的に損切りは浅くなり、総損失を減らすのに非常に優れているのではないかと思います。
そして、エントリーは少し浅い所で入るかな?という感じですね。
大きく負ける時は押しと思ったら戻さずにスコーンと落ちていく感じの時ですが、SLまで行かない幅の逆行ではEvaモード発動でそこまで大きな損切りとならずに助かることもあります。
(戻さずにダラダラと下げ続ける場合はSLまでいきます)
逆に勝つ時の様子は、少しの逆行もものともせず、巡行し始めるとあっという間に利確を決めてしまいます。
TP幅が狭いということもありますが、その様子はまさにその名の通り勢いに乗っている感じで見ていて本当に気持ちが良いです。
あとこれは以前も書いたお話ですが、3通貨ペア対応なのがありがたいです。
1つEAを導入すれば3つ動かせるので一つやられても取り返す事ができる可能性があるというのと、そのロジックが多通貨ペアで通用しているということはシンプルで普遍的なロジックであるのではないか?という事からです。
その時々、相場の感じによって、通貨ペアによって良い時と悪い時はあるでしょうけど、3通貨ペアで長期的に上手く行っているというのはやはり注目すべき点でしょうか。
モチロン、3通貨ペア全て動かさなければいけない!という事は全く無く、これが好きや、最近はこれが調子が良いからこれで!等お好きに運用していくことが出来ます。
そしてEA設定も変更できる点が多く、EA運用に慣れている方にとっては自分好みにカスタマイズしていくことも可能で楽しいです。
既にお持ちの方も色々と変更してみるのはいかがでしょうか?
ウチでも長きに渡ってお世話になっているEA、勢いに乗るっす。
このEAから派生したスピンオフEAのLightningとEuNAも素晴らしいと聞いています。
これからもどんどん活躍していって欲しいですね。