朝スキャEA【MORNING GLORY】をレビュー
今回は朝スキャEAの【MORNING GLORY】をレビューしてみたいと思います。
まずお断り
まず始めに断っておきます。
このEAはIBによって提供されているEAです。
開発者(配布者)である 金ツッパ侍さん(@zenttuppa) の指定口座でしか動かない仕組みとなっております。
EAを購入して自分の好きなブローカー、口座で動かすことは出来ません。
(と言っても、指定口座は簡単に開くことが出来ますよ)
(そして、今回はEAのレビュー記事を書きたいので、IBの仕組みなどは省くことにします)
MORNING GLORY の紹介
まずは軽くご紹介していきます。
・リリース日:2019/12月?
・開発者:金ツッパ侍さん(@zenttuppa)
・対応通貨ペア:USD/JPY
・使用時間足:1分足
・最大ポジション数:2 (稀ですが両建てあり)
・SL70pips (SL変更可能)
エントリーは日本時間の朝のみに行う、いわゆる朝スキャと分類されるEAです。
EAに詳しい方は朝スキャ(0時台エントリー有り)で1分足使用と聞くと少し敬遠される方もいらっしゃるかもしれません。
この2要素というのは環境差が凄く出やすく、またバックテストとリアルトレードの乖離も起きやすいという特徴がよく見られるからです。
いわゆる”使ってみないとわからない”という感じですね。
しかししかし、私自身が使ってみてそんな不安は吹き飛ばすほどの性能、強さを備えているEAですので、レビューにお付き合いいただければと思います。
バックテスト結果をQAにかけてみる
レビューする際、ウチのブログのいつものプロセスです。
バックテストの結果をQuantAnalyzerにかけてみることにします。
尚、使用する環境によってこの結果は異なってくる事をご了承ください。
<検証環境>
使用MT4:TitanFX
ヒストリカルデータ : デューカスコピー
バックテスト期間 : 2010/05/02~2020/05/02 (直近10年)
ロット数 : 0.1
スプレッド : 変動
Tick Data Suite 使用
いつもはドル建てでテストしているのですが、ちょっと円建てでしかバックテスト出来なくなり、いつものレビュー記事とは単位が異なることになってしまいました。
そこで今回は単位をpipsでレビューしていきます。
(2020/05/09 18:20追記)
どうやらTitanFXのMT4でのバックテストは手数料が引かれていたらしく、手数料と残高の通貨単位が合わなくてそうなっていたようです。
TDSで手数料を調整するとドル建てでバックテスト出来ました。
しかし、この投稿では最初にupした円建てテストのpips表示のままで変更することなくそのままにしています。
主な分析
profit(pips) | 8,390 |
トレード数 | 3,489 |
年間平均トレード数 |
348 |
年間期待収支(pips) | 839.14 |
リスクリワードレシオ |
0.86 |
PF | 1.49 |
DD pips | 400.5 |
DD % | 4.09% |
まずはどこからいきましょうか、、どう見ても強いんですよね笑
今回は単位をpipsにしているのでピンと来ないですが、年平均獲得pips数:839pipsというのはやはり素晴らしいです。
そして、これだけを見て良い!という訳ではないので次にいきます。
次に見るべき点はトレード数の多さですね。
年平均トレード数:348回というのは非常に頻度が高いと言えます。
ちょっと話は横道にそれますが、高頻度エントリーであるというのは逆に言うとエントリーを厳選していないとも言えます。
厳選してないって悪いことじゃないの?とお思いの方もいらっしゃるでしょうけど、必ずしもそうではないのです。
エントリーポイントを決める時に〇〇という値が△△になってさらにXXということになったらエントリー!という条件を厳しく厳しくしていったら勝ちトレードになる確率は上がります。
その代わりに条件が厳しい為に同じ期間ではエントリー回数は減っていくということになります。
逆に高頻度、ということはこのエントリー条件が緩いというか、起こりやすい条件ということです。
そしてそこから思い浮かぶ事は、過去の相場を元にしたバックテストだけではなくて、これから起きる未来の相場に対してもそれは起きやすいのではないか?ということです。
さらに、ただ頻度が高いだけではなくてそれでこの期待収支、これは強みになります。
しかもこのEAは朝スキャなので、エントリー可能な時間は限られています。
その限られた時間の中でこの回数というのは本当に多いですね。
実際に私が使用していても1日に2度入る事は多いですよ。
そして何と言っても注目したいのはリスクリワードレシオ。
画像ではPayout Ratioと書いてある欄です。
この数値は (平均勝ちpips)/(平均負けpips) という計算式で出されるのですが、これによってEAの性質というか、性格が分かります。
数値が低いといわゆるコツコツドカン型になりますが、このモニグロは0.86。
平均の勝ちと平均の負けが非常に近い数値ということになります。
それで勝率が63.34%なので、同じくらいの額を勝ったり負けたりしながら収支を積み重ねていくイメージ、というのが浮かび上がります。
リスクリワードレシオが高いかどうか。
これは運用者の好みにもよりますが、私は使いやすいEAの条件だと思います。
そして普段はあまり気にしないのですが、最大勝ちpipsに注目。
+389.1pipsというのを記録しています。
平均勝ちpipsが+11.33pipsなのでかけ離れていますよね。
これは一撃必殺があり得るということです。
スキャルEAの1トレードで+300pipsとか気持ちいいでしょうねー♪
月別の収支
ここも素晴らしいですね。
パッと見でも黒字の多さ、赤字の少なさが分かります。
直近10年のバックテストでマイナスになっている年は無し。
連続で負けになっている月も2ヶ月連続が2回だけ。
素晴らしいです。
その2回のうち1回が2020年にあるのは気になるかも知れませんが、3月4月は絶好調で余裕でリカバリーしています。
収支グラフ
キレイな右肩上がり。
前述の月別収支でもお話ししたとおり2020年の始めに少し凹んでいるのが分かりますが、その後すぐにリカバリーしてます。
停滞期は2016年末~2017年中旬にかけての208日間。
細かい分析
年度別はほんの少しだけバラツキがあるのかもしれませんが、曜日、日付、月別、買い売りの比率、どれも特出したものはなくバランスが良いです。
これもまた過剰にエントリーを絞っていない、ということに繋がっているのかも知れません。
左上の欄にある年度別の詳細 ↓
ここも各年のトレード数、勝率、共に偏りがない事がわかります。
実際に使用してみて思うこと
ここまではバックテストの結果を分析してきました。
ここからは私自身が使用させていただいて思うことを書いていきたいと思います。
とにかく強い
もうこの一言に付きます。
とにかく強い、と。
良い、とか、稼げる!とかではピンとこないんですよ。
強い。
私の中でモニグロを表現するのにこれが一番しっくりきます。
そして、バックテストだけでなくリアルで強い。
ウチでのリアル口座での獲得pips数の推移グラフをお見せすると
(ちなみにウチではSLを70→60に変更して運用しています)
上記グラフの期間は2019/12/09~2020/05/06。
確かに2020年に入ってからは絶不調でした。
1/2から2/28にかけてジワリジワリと負けが込み、-181.8pipsのドローダウンを経験してます。
もしかしたらここで運用を止めてしまった方もいらっしゃるのかもしれません。
(ウチでもロット数を小さくして様子をみてました)
しかし、3月に入ってからは絶好調!
10年バックテストでは勝率63%ですが、4月には19連勝も見せています。
この間、本来のモニグロの強さを実感することが出来て、実際のエントリーポイントをリアルタイムで見ていても絶妙のタイミングで入ったりしているのを何度も見ています。
買いと売りで少し性格が異なる
もしかしたら私の気のせいなのかもしれませんが、買いと売りで少し性格が異なるような気がします。
1日で2トレード入る場合、 買いで少なめで利確して同時、もしくは少し経ってからドテンショート!
そして、ショートは粘って粘って大きめの利幅を狙います。
ここで大きく決まると凄く気持ちが良いですね。
これは地合いによっても異なるでしょうから、今特有の現象かもしれません。
ポジション保有時間が短い
モニグロはあまり長くポジションを持ち続けません。
ウチのリアル運用記録を例に取ると、平均のポジション保有時間は3h37mです。
他のEAに比べてもかなり早めに決着を付けていることが分かります。
これはいつ、どういう時に起こるかわからない相場の急変というものを避けるという意味でとても大きなアドバンテージになります。
ポジションを持っている時間はいつもそのリスクを犯していますから。
あと、ポジション保有時間が短いというのは運用している人のメンタルに優しいです。
含み益、もしくは含み損によって心動かされる時間が少なくなりますからね。
EAを使って運用するに当たり、この点は非常に重要だと思います。
バックテストとリアル運用の乖離
ここでもう一つ、注目すべきポイント。
バックテストとリアル運用の乖離についてです。
もうこれについては見たほうが分かりやすいと思うので、それぞれをQAにかけて比較してみました。
どぞっ!↓
(期間:2019/12/09~2020/05/02)
(赤線:リアル取引履歴)
(青線:バックテスト)
スゴくないですか!?(←興奮している笑
真ん中あたりまではほぼ完全に一致。
右辺りで少しずれているものの、形は同じです。
しかもリアルのほうが良い結果が出ているという。
これはバックテストの結果がこれからのフォワードでも期待できるのではないか、ということに繋がるのではないでしょうか。
この点は一寸先は闇な相場の世界、EA運用を行うにあたり非常に心強い点となります。
そしてですよ、モニグロは1分足なんですよ、朝スキャなんですよ、0時台エントリーありなんですよ。
それでこの一致率。
これはTDSでバックテストしているからという理由ではないです。
モニグロがスゴイんです。
モニグロ、恐るべしです。
(厳密にトレード結果を比較すると所々違いますが、そこはご愛嬌笑)
レビューまとめ
今回はいつもはしないIBによるEAのレビューを行いました。
いつもはしない、というのは私が何か書くことによって開発者(配布者)様に何かしらのご迷惑がかかるのではないか、といつも思っているからです。
そういう点でいつも行っている収支報告も詳細はなるべく書かないようにしています。
今回、この記事を書くにあたって寛大な心でお許しになった金ツッパ侍さんに改めて感謝したいと思います。
ありがとうございました。
ホントはずっと書きたかったんですよ、モニグロは大好きなEAですし♪
それと申し訳有りません。
またまたいつものようにレビュー記事が長くなってしまいました。
要点をまとめきれないのは私の悪い癖です。。。笑
この投稿が皆様の参考になれば幸いです。
(最後に)
このEAは金ツッパ侍さん(@zenttuppa)が配布しているEAです。
EA使用者を募集しているかどうかは時期にも寄りますので、Twitterでお問い合わせください。
よろしくおねがいします。